[パーカーコメント]
シャトー所有者であるガスクトン夫人は、2年連続して手放しで褒められる成功をおさめた。1996年は、1997年の春に試飲したときより重みを増し、肉付きのよさと深みが現れてきている。色は非常に濃いルビーから紫。フルボディで猛烈なタンニンがあり、果実味とエキス分ではちきれそうである。妥協のない伝統的なスタイルでつくられており、10年間の忍耐が必要になるだろう。アタックは甘い果実の風味がたっぷりで、タンニンは強いが、ブドウが熟した感じは著しく、収斂味や青物のような個性はまるでない。深みのある、古典的な、筋肉質で力強いワインのようで、30年から40年はやすやすと熟成するだろう。ここはボルドーで最も偉大なテロワールを持っているシャトーのひとつで、1920年代、1940年代後半、1950年代前半には伝説的なワインの一群を生産したことは記憶されてしかるべきだろう。それ以降、当たり外れのあるシャトーではあったが、ガスクトン夫人の監督下になって、安定して傑出したワインをつくり続けている。1996年ものは、カベルネ・ソーヴィニョン60%、メルロ40%というブレンドで、1ha
あたり35hlという極端に低い生産量から生み出された。飲み頃予想:2006年から2035年最終試飲月:98年3月
講談社 『BORDEAUX ボルドー 第3版』 |